管理業務主任者試験 令和7年試験 問5

問5

1から4までのうち、標準管理委託契約書によれば、適切な記述のみを全て含むものはどれか。
  1. マンション管理業者は、契約締結時に管理事務の再委託先の名称が明らかな場合又は契約締結後に明らかになったときには、管理組合に通知することが望ましい。
  2. マンション管理業者は、管理事務の処理状況及び管理組合の会計の収支状況に係る管理組合に対する報告をWEB会議システムにより行うため、あらかじめ、管理組合の承諾を得る場合には、管理組合が、WEB会議システムによる報告を受けない旨を申し出て中止ができることを明らかにしておく必要がある。
  3. マンション管理業者の免責事項については、管理組合及びマンション管理業者の協議の上、例えば、排水設備の能力以上に機械式駐車場内に雨水流入があったときの車両に対する損害賠償等、必要に応じて具体的な内容を記載することも考えられる。
  1. ア・イ
  2. ア・ウ
  3. イ・ウ
  4. ア・イ・ウ

正解 4

問題難易度
肢15.2%
肢29.2%
肢39.6%
肢476.0%

解説

  1. 適切。管理業者は、事務管理業務の一部又はその他の管理事務の全部もしくは一部を、第三者に再委託することができます。管理委託契約締結時に再委託先の名称が明らかな場合や、契約締結後に再委託先が明らかになった場合には、その名称を管理組合に通知することが望ましいとされています(標契コ4条関係③)。どの業者が業務を行うのかを管理組合が把握できたほうが好ましいためです。
    契約締結時に再委託先の名称が明らかな場合又は契約締結後に明らかになったときには、管理組合に通知することが望ましい。
  2. 適切。管理組合に対する、管理事務の処理状況及び管理組合の会計の収支状況について報告は、あらかじめ管理組合の承諾を得ていれば、WEB会議システム等により行うことができます(標契25条2項)。この承諾を得るには、次の事項を明らかにしておく必要があります(標契コ25条関係④)。
    1. WEB会議システム等の種類
    2. WEB会議システム等による報告の内容
    3. WEB会議システム等による報告の中止ができること
    本肢の説明のとおり、承諾を得るに当たっては、相手方がWEB会議システム等による報告を受けない旨を申し出た際には、WEB会議システム等による報告を中止し、対面による報告を行う旨を明らかにしなければなりません。
    乙は、甲の承諾を得た場合は、第 10 条第1項及び第3項に規定する報告その他の報告を WEB会議システム等(電気通信回線を介して、即時性及び双方向性を備えた映像及び音声の通信を行うことができる会議システム等)により行うことができる。
    第2項の承諾を得る場合、次の事項を明らかにしておくこと。
    1.WEB会議システム等の種類
    ・ソフトウェアの形式やバージョン等
    2.WEB会議システム等による報告の内容
    ・管理委託契約書第10条第1項に係る報告
    ・管理委託契約書第10条第3項に係る報告
    ・管理委託契約書第○条に係る報告
    ・上記各報告に関連する報告(その他の管理事務に関する報告)
    3.WEB会議システム等による報告の中止ができること
    相手方が WEB会議システム等による報告を受けない旨を申し出た際には、WEB会議システム等による報告を中止し、対面による報告を行うこと。
  3. 適切。標準管理委託契約書では、管理業者の免責事項について一律の内容だけでなく、当該マンションの地域性・設備の状況に応じて、個別具体的に定めることも考えられるとしています。これは近年、感染症のまん延や予測困難な自然災害の増加など、マンション管理を取り巻く環境が変化しているためです。本契約書では次の3つが例示されています(標契コ19条関係②)。
    • 感染症の拡大のため予定していた総会等の延期に係る会場賃借・設営に対する損害
    • 排水設備の能力以上に機械式駐車場内に雨水流入があったときの車両に対する損害
    • 通信機器の不具合等により生じた総会等の延期に伴う出席者の機会損失に対する損害
    管理業者の免責事項について、昨今のマンションを取り巻く環境の変化、特に感染症がまん延したり、予期できない自然災害が増えてきていることから、当該マンションの地域性、設備の状況に応じて、管理組合及び管理業者の協議の上、例えば「感染症の拡大のため予定していた総会等の延期に係る会場賃借・設営に対する損害」、「排水設備の能力以上に機械式駐車場内に雨水流入があったときの車両に対する損害」等、必要に応じて具体的な内容を記載することも考えられる。
したがって適切な記述は「ア・イ・ウ」です。