管理業務主任者試験 令和7年試験 問6

問6

次の記述のうち、標準管理委託契約書によれば、最も適切なものはどれか。
  1. マンション管理業者及びその従業員は、正当な理由なく、管理事務に関して知り得た管理組合及び当該管理組合の組合員等の秘密を漏らしてはならないが、管理委託契約が終了した後はこの限りではない。
  2. マンション管理業者は、管理事務を受託しているマンションにおける滅失、き損、瑕疵等の事実を知った場合は、速やかにその状況を管理組合に通知しなければならないが、管理組合は、これらの事実を知った場合は、マンション管理業者にその状況を速やかに通知する必要はない。
  3. 管理組合又はマンション管理業者は、管理委託契約を更新しようとする場合、同契約の有効期間が満了する日の三月前までに、その相手方に対し、その旨を書面又は口頭で申し出る必要がある。
  4. マンション管理業者は、自己の責めによらない火災の発生により、管理組合又は管理組合の組合員等が損害を受けたときは、その損害を賠償する責任を負わない。

正解 4

問題難易度
肢13.4%
肢23.6%
肢311.3%
肢481.7%

解説

  1. 不適切。管理業者は、管理事務に関して知り得た秘密について秘密保持義務が課されており、書面をもって管理組合の事前の承諾を得た場合等を除き、開示・漏えい・目的外の利用をしてはなりません(標契17条)。適正化法が定めるとおり、管理業者やその使用人でなくなった後も本秘密保持義務は継続します(標契コ17条関係)。
    乙及び乙の使用人等は、正当な理由なく、管理事務に関して知り得た甲及び組合員等の秘密を漏らし、又は管理事務以外の目的に使用してはならない。
    本条は、適正化法第80条及び第87条の規定を受けて、管理業者及びその使用人等の秘密保持義務を定めたものである。管理業者は、管理事務に関して知り得た秘密について、書面をもって管理組合の事前の承諾を得た場合等を除き、開示、漏えいしたり、目的外の利用をしてはならない。なお、適正化法第80条及び第87条の規定では、管理業者でなくなった後及び管理業者の使用人等でなくなった後にも秘密保持義務が課せられている。
  2. 不適切。管理組合又は管理業者は、マンションにおいて滅失・き損、瑕疵等の事実を知った場合には、速やかにその状況を相手方に通知(口頭でも可)しなければなりません(標契13条1項)。したがって、これらの事実を知った管理組合も、管理業者に対して通知することが求められます。
    甲又は乙は、本マンションにおいて滅失、き損、瑕疵等の事実を知った場合においては、速やかに、その状況を相手方に通知しなければならない。
  3. 不適切。口頭は認められていません。管理組合又は管理業者が管理委託契約を更新しようとする場合、契約の有効期間が満了する日の3月前までに、その相手方に対し、書面をもってその旨を申し出る必要があります(標契23条1項)。
    甲又は乙は、本契約を更新しようとする場合、本契約の有効期間が満了する日の三月前までに、その相手方に対し、書面をもって、その旨を申し出るものとする。
  4. [適切]。管理組合や組合員等が被った損害のうち、以下に起因するものについては管理業者は損害賠償責任を負いません(標契19条)。
    • 自然災害
    • 管理業者の責めによらない事故
    • 管理業者が善管注意義務をしたにもかかわらず生じた管理対象部分の異常・故障
    • 管理業者が書面で注意喚起したにもかかわらず、管理組合が承認しなかった事項
    • 管理業者の責めによらない事由
    上記のとおり、管理業者の責めによらない火災(事故)に起因する損害については、管理業者は賠償する責任を負いません。
    乙は、甲又は組合員等が、第9条第1項各号に掲げる災害又は事故等(乙の責めによらない場合に限る。)による損害及び次の各号に掲げる損害を受けたときは、その損害を賠償する責任を負わないものとする。
    一 乙が善良な管理者の注意をもって管理事務を行ったにもかかわらず生じた管理対象部分の異常又は故障による損害
    二 乙が、書面をもって注意喚起したにもかかわらず、甲が承認しなかった事項に起因する損害
    三 前各号に定めるもののほか、乙の責めに帰することができない事由による損害
したがって適切な記述は[4]です。