管理業務主任者試験 令和7年試験 問31

問31

会計年度が5月1日から翌年4月30日までと管理規約で規定されている管理組合における理事長の行為に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。
  1. 理事長は、通常総会の期日を、当該会計年度開始後の6月17日として招集した。
  2. 理事長は、監事の会計監査を経ずに、通常総会において収支予算案を提出し、承認を得た。
  3. 理事長は、5月1日以降、通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に、理事会の承認を得て、毎月10日払いの管理員人件費を5月10日に支払った。
  4. 理事長は、通常総会において収支予算案の承認を得たが、その後収支予算を変更する必要が生じたため、理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

正解 1

問題難易度
肢139.6%
肢246.1%
肢311.9%
肢42.4%

解説

  1. 適切。理事長は、通常総会を毎年1回、新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければなりません。会計年度が5月1日開始の本管理組合では、6月17日は開始後2か月以内に当たるため適切です(標管[単]42条3項)。
    理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない。
  2. 適切。理事長は、毎会計年度の収支決算案を監事の会計監査を経て、通常総会に報告し、その承認を得なければなりません。しかし、収支予算案については会計監査は要求されません。したがって、本肢のように、会計監査を受けていない収支予算案を総会に提出しても問題はありません(標管[単]59条)。
    理事長は、毎会計年度の収支決算案を監事の会計監査を経て、通常総会に報告し、その承認を得なければならない。
  3. 適切。総会は、新会計年度開始以後2か月以内に招集することになっているため、会計年度開始後、予算承認までの「つなぎ」の支出が生じます。このため、会計年度開始後に生じる支出のうち、①通常の管理費用で経常的なもの、②長期工事に係るやむを得ない経費 については、予算承認前であっても、理事長が、理事会の承認を得たうえで支出することが認められています(標管[単]58条3項)。本肢の管理員人件費は①に該当する支出です。
    理事長は、第56条に定める会計年度の開始後、第1項に定める承認を得るまでの間に、以下の各号に掲げる経費の支出が必要となった場合には、理事会の承認を得てその支出を行うことができる。
    一 第27条に定める通常の管理に要する経費のうち、経常的であり、かつ、第1項の承認を得る前に支出することがやむを得ないと認められるもの
    二 総会の承認を得て実施している長期の施工期間を要する工事に係る経費であって、第1項の承認を得る前に支出することがやむを得ないと認められるもの
  4. 不適切。予算変更は理事会承認では足りません。収支予算案については理事長が総会に提出し、総会の承認を得る手順となっています。変更時もこれと同様に、臨時総会に提出して承認を得る必要があります(標管[単]58条2項)。
    【補足】変更を理事会の決議だけでできるのであれば、総会で承認を得る手続きは形骸化してしまいます。
    収支予算を変更しようとするときは、理事長は、その案を臨時総会に提出し、その承認を得なければならない。
したがって不適切なものは「1つ」です。