管理業務主任者試験 令和4年試験 問7(改題)

問7

標準管理委託契約書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 標準管理委託契約書は、管理組合が管理事務をマンション管理業者に委託する場合を想定しており、警備業法に定める警備業務、消防法に定める防火管理者が行う業務は、管理事務に含まれない。
  2. マンション管理業者の管理対象部分は敷地及び共用部分等であるが、専有部分の設備であっても、管理組合が管理を行うとされている場合において、管理組合から依頼があるときには、契約内容にこれを含めることも可能である。
  3. 管理事務室は、管理組合がマンション管理業者に管理事務を行わせるため、有償で使用させるものとしている。
  4. 組合員が滞納した管理費等の督促については、弁護士法第72条の規定を踏まえ、債権回収はあくまで管理組合が行うものであることに留意し、マンション管理業者の管理費等滞納者に対する督促に関する協力について、事前に協議が整っている場合は、協力内容、費用の負担等に関し、具体的に規定するものとする。

正解 3

問題難易度
肢15.5%
肢21.1%
肢392.3%
肢41.1%

解説

  1. 適切。標準管理委託契約書は、適正化法が定める管理事務を管理業者に委託する場合を想定しています。このため、警備業法の警備業務や消防法の防火管理者が行う業務、適正化法のマンション管理計画認定制度等は管理事務に含まれません。これらについては別個の契約とすることが望ましいとされています(標契コ全般関係③)。
    この管理委託契約(以下「本契約」という。)では、管理組合が適正化法第2条第6号に定める管理事務を管理業者に委託する場合を想定しているため、適正化法第三章に定めるマンション管理計画認定制度及び民間団体が行う評価制度等に係る業務並びに警備業法に定める警備業務及び消防法に定める防火管理者が行う業務は、管理事務に含まれない。そのため、これらの業務に係る委託契約については、本契約と別個の契約にすることが望ましい。
  2. 適切。管理業者の管理対象部分は、原則として敷地及び共用部分等ですが、専有部分の設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理を管理組合が行うとされている場合において、管理組合から依頼があれば、その管理を管理委託契約の業務に含めることも可能です(標契コ3条関係)。
    管理業者が組合員から専有部分内の設備の修繕等で対応を求められるケースがある。管理業者の管理対象部分は、原則として敷地及び共用部分等であるが、専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分(配管、配線等)は共用部分と一体で管理を行う必要があるため、管理組合が管理を行うとされている場合において、管理組合から依頼があるときに本契約に含めることも可能である。
  3. [不適切]。有償ではありません。管理組合は、管理業者に管理事務を行わせるために不可欠な管理事務室等(管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、器具、備品等)を、無償で使用させるものとしています(標契7条1項)。
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    甲は、乙に管理事務を行わせるために不可欠な管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、器具、備品等(次項において「管理事務室等」という。)を無償で使用させるものとする。
  4. 適切。管理費等の滞納に対する督促については、いわゆる「非弁行為」に該当する可能性を踏まえ、債権回収はあくまで管理組合が行うものであることに留意しなければなりません。管理業者が行う督促に関する協力について、事前に協議が整っている場合には、その協力内容や費用負担等を具体的に契約書に規定します(標契コ11条関係①)。
    弁護士法第 72 条の規定を踏まえ、債権回収はあくまで管理組合が行うものであることに留意し、第2項の管理業者の管理費等滞納者に対する督促に関する協力について、事前に協議が調っている場合は、協力内容(管理組合の名義による配達証明付内容証明郵便による督促等)、費用の負担等に関し、具体的に規定するものとする。
したがって不適切な記述は[3]です。