管理業務主任者試験 令和3年試験 問19

問19

マンションの構造・部材に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 免震装置を設置することにより、建築物がゆっくりと水平移動し、建築物に作用する地震力を低減する構造形式を免震構造という。
  2. 建築基準法に定める「主要構造部」には、建築物の構造上重要でない間仕切壁は、含まれない。
  3. 建築基準法によれば、1つの建築物で高さが部分的に異なる場合には、原則として、各部分の高さに応じて異なる構造方法による基礎を併用しなければならない。
  4. 建築基準法によれば、特定の要件を満たす場合を除いて、各戸の界壁は小屋裏又は天井裏に達していなければならない。

正解 3

問題難易度
肢11.8%
肢26.7%
肢386.7%
肢44.8%

解説

  1. 適切。免震構造とは、建物の基礎部分等に積層ゴム等の装置を設置することで、地震動が建物に直接伝わるのを抑制する構造です。建物全体をゆっくりとした水平移動に変換することで、上部構造に作用する地震力を低減します。
  2. 適切。建築基準法上の「主要構造部」とは、壁・柱・床・はり・屋根・階段をいい、構造上重要でない間仕切壁・間柱・付け柱・揚げ床・最下階の床・回り舞台の床・小ばり・ひさし・局部的な小階段・屋外階段その他これらに類する建築物の部分は除かれます(建2条5号)。
    【補足】間仕切壁(まじきりかべ)とは、建物の内部空間を部屋や区画に分けるために設けられる壁です。
    主要構造部 壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。
    「主要構造部」とは、壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない部分を除く。R4-17-3
    建築基準法による「主要構造部」と、建築基準法施行令による「構造耐力上主要な部分」に共通して規定されている部材として、壁、柱などがある。R2-17-3
    建築基準法に定める「主要構造部」には、最下階の床は含まれない。R1-21-1
  3. [不適切]。建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはなりません(建令38条2項)。杭基礎・直接基礎・摩擦杭・支持杭等を併用すると、不同沈下が発生する可能性が大きいため禁止されています。
    建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならない。
    1つの建築物で高さが部分的に異なる場合において、原則として、各部分の高さに応じて異なる構造方法による基礎を併用しなければならない。R1-21-3
  4. 適切。共同住宅における各戸の界壁(隣接住戸を区切る壁)は、遮音や延焼防止を目的として、原則として小屋裏又は天井裏にまで達するものとしなければなりません。ただし、一定の遮音・耐火構造の天井を設ける等の要件を満たす場合には例外が認められます(建30条)。
    長屋又は共同住宅の各戸の界壁は、次に掲げる基準に適合するものとしなければならない。
    一 その構造が、隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するために界壁に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものであること。
    二 小屋裏又は天井裏に達するものであること。
    2 前項第二号の規定は、長屋又は共同住宅の天井の構造が、隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するために天井に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものである場合においては、適用しない。
したがって不適切な記述は[3]です。