管理業務主任者試験 令和元年試験 問7

問7

次の記述のうち、標準管理委託契約書によれば、適切なものはいくつあるか。
  1. マンション管理業者が行う管理事務の対象となる部分は、管理規約により管理組合が管理すべき部分のうち、マンション管理業者が受託して管理する部分であり、オートロック設備や宅配ボックスも管理事務の対象に含まれる。
  2. マンション管理業者が行う管理事務の内容として、事務管理業務、管理員業務、清掃業務、建物・設備管理業務及び警備業法に定める警備業務がある。
  3. マンション管理業者は、建築基準法第12条第1項に規定する特定建築物定期調査及び同条第3項に規定する特定建築物の建築設備等定期検査を行うとともに、その報告等に係る補助を行うものとする。
  4. マンション管理業者は、受託した管理事務の内容にかかわらず、災害又は事故等の事由により、管理組合のために、緊急に行う必要がある業務で、管理組合の承認を受ける時間的な余裕がないものについては、管理組合の承認を受けないで実施することができる。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

正解 3

問題難易度
肢12.6%
肢214.1%
肢376.5%
肢46.8%

解説

  1. 適切。管理業者による管理事務の対象は、管理規約により管理組合が管理すべき部分のうち、管理業者が受託して管理する部分です。具体的には、❶敷地、❷専有部分に属さない建物の部分、❸専有部分に属さない建物の附属物、❹規約共用部分、❺附属施設が該当します。オートロック設備や宅配ボックスは建物の附属物として管理事務の対象となります(標契2条五)。
    管理対象部分
    イ 敷地
    ロ 専有部分に属さない建物の部分(規約共用部分を除く。)
     エントランスホール、廊下、階段、エレベーターホール、共用トイレ、屋上、屋根、塔屋、ポンプ室、自家用電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、内外壁、床、天井、柱、バルコニー、風除室
    ハ 専有部分に属さない建物の附属物
     エレベーター設備、電気設備、給水設備、排水設備、テレビ共同受信設備、消防・防災設備、避雷設備、各種の配線・配管、オートロック設備、宅配ボックス
    ニ 規約共用部分
     管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルーム、倉庫
    ホ 附属施設
     塀、フェンス、駐車場、通路、自転車置場、ゴミ集積所、排水溝、排水口、外灯設備、植栽、掲示板、専用庭、プレイロット
  2. 不適切。標準管理委託契約書が定める管理事務の内容は下記の4つです(標契3条)。
    1. 事務管理業務
    2. 管理員業務
    3. 清掃業務
    4. 建物・設備等管理業務
    警備業法の警備業務や消防法の防火管理者が行う業務、適正化法のマンション管理計画認定制度等は管理業務に含まれません。これらについては別個の契約とすることが望ましいとされています(標契コ全般関係③)。
    管理事務の内容は、次のとおりとし、別表第1から別表第4に定めるところにより実施する。
    一 事務管理業務(別表第1に掲げる業務)
    二 管理員業務(別表第2に掲げる業務)
    三 清掃業務(別表第3に掲げる業務)
    四 建物・設備等管理業務(別表第4に掲げる業務)
    この管理委託契約(以下「本契約」という。)では、管理組合が適正化法第2条第6号に定める管理事務を管理業者に委託する場合を想定しているため、適正化法第三章に定めるマンション管理計画認定制度及び民間団体が行う評価制度等に係る業務並びに警備業法に定める警備業務及び消防法に定める防火管理者が行う業務は、管理事務に含まれない。そのため、これらの業務に係る委託契約については、本契約と別個の契約にすることが望ましい。
  3. 適切。管理業者は、建物・設備等管理業務の一環として、建築基準法の特殊建築物定期調査・特定建築物の建築設備等定期検査を実施します(標契別表第4-1(2)(3))。また、これらの報告等の補助もあわせて行います(標契別表第1-2(3)②一)。
    甲に代わって、消防計画の届出、消防用設備等点検報告、特定建築物定期調査又は特定建築物の建築設備等定期検査の報告等に係る補助を行う。
  4. 適切。管理業者は、災害や事故などの事由により、管理組合のために緊急に実施する必要があり、かつ事前に承認を受ける時間的余裕がない業務については、管理組合の承認を受けずに実施することができます。緊急時の業務を実施した際は、管理組合に対し、速やかに書面をもって実施した業務内容と費用の額を通知しなければなりません(標契9条1項)。
    乙は、第3条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる災害又は事故等の事由により、甲のために、緊急に行う必要がある業務で、甲の承認を受ける時間的な余裕がないものについては、甲の承認を受けないで実施することができる。この場合において、乙は、速やかに、書面をもって、その業務の内容及びその実施に要した費用の額を甲に通知しなければならない。
    一 地震、台風、突風、集中豪雨、落雷、雪、噴火、ひょう、あられ等
    二 火災、漏水、破裂、爆発、物の飛来若しくは落下又は衝突、犯罪、孤立死(孤独死)等
したがって適切なものは「三つ」です。