管理業務主任者試験 平成30年試験 問48(改題)

問48

マンション管理業者が行うマンション管理適正化法第72条の規定に基づく重要事項の説明等に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、正しいものはいくつあるか。
  1. マンション管理業者は、管理受託契約を更新しようとする場合において、従前の管理受託契約に比して管理事務の内容及び実施方法の範囲を拡大し、管理事務に要する費用の額を同一とし又は減額しようとする場合、あらかじめ、重要事項の説明会を開催する必要はない。
  2. 管理業務主任者は重要事項を記載した書面に記名をすべきこととされているが、この場合において「記名」されるべき管理業務主任者は、原則として、重要事項について十分に調査検討し、それらの事項が真実に合致し誤り及び記載漏れがないかどうか等を確認した者であって、実際に当該重要事項説明書をもって重要事項説明を行う者である。
  3. マンション管理業者は、いわゆる「団地組合」が形成されており、その内部に複数の別の管理組合が存在している場合でこれらの組合からそれぞれ委託を受けて管理事務を行っている場合にあっては、重要事項の説明は、それぞれの管理組合の管理者等及び区分所有者等に対して行わなければならない。
  4. マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結しようとするときは、当該契約締結の1週間前までに、重要事項の説明会を開催しなければならない。
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

正解 3

問題難易度
肢18.1%
肢224.2%
肢354.3%
肢413.4%

解説

  1. 正しい。管理受託契約の更新における「同一の条件」とは、完全に同じ場合だけでなく、管理組合に不利益をもたらさない契約内容の変更(軽微変更)を含みます。軽微変更とされるのは具体的には次の6つです(国総動309号-第一5)。
    1. マンション管理業者の商号又は名称、登録年月日及び登録番号の変更
    2. 従前と管理事務の内容及び実施方法を同一とし、管理事務に要する費用の額を減額しようとする場合
    3. 従前に比して管理事務の内容及び実施方法の範囲を拡大し、管理事務に要する費用の額を同一とし又は減額しようとする場合
    4. 従前に比して管理事務に要する費用の支払いの時期を後に変更しようとする場合
    5. 従前に比して更新後の契約期間を短縮しようとする場合
    6. 管理事務の対象となるマンションの所在地の名称が変更される場合
    管理事務の内容・実施方法を拡大する一方で、費用を同一又は減額とする変更は軽微変更に該当します。このような変更は「同一の条件」での更新とみなされるため、重要事項説明会を開催する必要はありません。
    「従前の管理受託契約と同一の条件」について法第72条第2項に規定する「同一の条件」には、施行通達第二3(1)ハの「マンション管理業者の商号又は名称、登録年月日及び登録番号」の変更に加え、以下に関しての契約内容の軽微な変更も含むものであること。
    (1) 従前の管理受託契約と管理事務の内容及び実施方法(法第76条の規定により管理する財産の管理の方法を含む。以下同じ。)を同一とし、管理事務に要する費用の額を減額しようとする場合
    (2) 従前の管理受託契約に比して管理事務の内容及び実施方法の範囲を拡大し、管理事務に要する費用の額を同一とし又は減額しようとする場合
    (3) 従前の管理受託契約に比して管理事務に要する費用の支払いの時期を後に変更(前払いを当月払い若しくは後払い、又は当月払いを後払い)しようとする場合
    (4) 従前の管理受託契約に比して更新後の契約期間を短縮しようとする場合
    (5) 管理事務の対象となるマンションの所在地の名称が変更される場合
  2. 正しい。重要事項書面に記名する管理業務主任者は、原則として、重要事項について十分に調査検討し、それらの事項が真実に合致し誤り及び記載漏れがないかどうか等を確認した者であって、実際に当該重要事項説明書をもって重要事項説明を行う者とされています(国総動309号-第一2)。
    法第72条第5項において、管理業務主任者は重要事項説明書に記名押印をすべきこととされているが、この場合において「記名」されるべき管理業務主任者は、原則として、重要事項について十分に調査検討し、それらの事項が真実に合致し誤り及び記載漏れがないかどうか等を確認した者であって、実際に当該重要事項説明書をもって重要事項説明を行う者であること。
  3. 正しい。重要事項説明は、委託を受けた管理組合ごとに実施するものとされています。このため、団地組合が形成されている場合において、団地内部の各棟の管理組合からそれぞれ委託を受けている場合には、重要事項説明は各棟の管理組合ごとに行う必要があります(国総動309号-第一4)。
    いわゆる「団地組合」が形成されており、その内部に複数の別の管理組合が存在している場合でこれらの組合からそれぞれ委託を受けて管理事務を行っている場合にあっては、重要事項説明は、それぞれの管理組合の管理者等及び区分所有者等に対して行わなければならないこと。
  4. 誤り。管理受託契約又は管理者受託契約を締結しようとするとき(同一条件の更新を除く)に必要となる対応は次のとおりです(適72条1項)。
    1. 説明会の日の1週間前までに、重要事項及び説明会の日時・場所を記載した書面を、管理者等・区分所有者等全員に交付する
    2. 説明会の日の1週間前までに、説明会の日時・場所をマンションの見やすい場所に掲示する
    3. 説明会で管理業務主任者が重要事項について説明する
    重要事項説明会は「契約締結前」に開催すればよく、法律上は説明会から契約締結までの期間について「1週間」といった具体的な制限はありません。もっとも、契約締結の判断を行うためには、説明後に一定の検討時間を確保することが望ましいといえます。
    マンション管理業者は、(中略)あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等に対し、管理業務主任者をして、管理受託契約又は管理者受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるもの(以下「重要事項」という。)について説明をさせなければならない。この場合において、マンション管理業者は、当該説明会の日の一週間前までに、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し、重要事項並びに説明会の日時及び場所を記載した書面を交付しなければならない。
したがって正しいものは「三つ」です。