管理業務主任者試験 平成30年試験 問44
問44
次の記述のうち、不動産登記法によれば、誤っているものはどれか。
- 登記記録の甲区及び乙区に記録する登記事項がない場合には、甲区及び乙区は作成されず、所有権の登記がない不動産(規約共用部分である旨の登記又は団地規約共用部分である旨の登記がある建物を除く。)については、表題部に所有者の氏名又は名称及び住所並びに所有者が2人以上であるときはその所有者ごとの持分が記録される。
- 敷地権付き区分建物において、表題部所有者から所有権を取得した者が、所有権の保存の登記を申請するときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。
- 仮登記の登記権利者は、登記義務者の承諾書を添付して、単独で仮登記を申請することができる。
- 処分禁止の仮処分、差押え、所有権の買戻権の登記は、登記記録の権利部の乙区に記録される。
正解 4
問題難易度
肢16.3%
肢219.8%
肢39.5%
肢464.4%
肢219.8%
肢39.5%
肢464.4%
分野
科目:5 - 管理実務細目:3 - 不動産契約に係る法令
解説
- 正しい。所有権の登記がされていない不動産については、権利部の甲区及び乙区は作成されません。この場合、所有者の氏名・住所が表題部に記録され、所有者が複数いるときは各共有者の持分も併せて記録されます(不27条3号)。ただし、規約共用部分の登記については除かれます。
土地及び建物の表示に関する登記の登記事項は、次のとおりとする。
・・・
所有権の登記がない不動産(共用部分(区分所有法第四条第二項に規定する共用部分をいう。以下同じ。)である旨の登記又は団地共用部分(区分所有法第六十七条第一項に規定する団地共用部分をいう。以下同じ。)である旨の登記がある建物を除く。)については、所有者の氏名又は名称及び住所並びに所有者が二人以上であるときはその所有者ごとの持分 - 正しい。区分建物については、表題部所有者から所有権を取得した者も、自ら所有権の保存登記を申請することができます。この際、当該建物が敷地権付き区分建物である場合には、申請にあたり、敷地権の登記名義人の承諾が必要です(不74条2項)。
敷地権の登記名義人の承諾を求めるのは、土地の権利者の関与なく敷地権が移転してしまう事態を防止する趣旨によるものであり、この点において共同申請の原則に準じた取扱いがなされています。区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記を申請することができる。この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。
- 正しい。仮登記は、予備的な登記ということで、共同申請の原則が一部緩和されており、①仮登記の登記義務者の承諾があるとき、②裁判所から仮登記を命ずる処分がでたときは、仮登記の登記権利者が単独で申請することができます(不動産登記法107条1項)。単独申請では、申請情報の一つとして「仮登記の登記義務者が作成した承諾を証する情報」を添付する必要があります。
仮登記は、仮登記の登記義務者の承諾があるとき及び次条に規定する仮登記を命ずる処分があるときは、第六十条の規定にかかわらず、当該仮登記の登記権利者が単独で申請することができる。
- [誤り]。乙区ではありません。登記記録の権利部は、所有権に関する権利を記載する「甲区」と、所有権以外の権利を記載する「乙区」に区分されます(不規4条4項)。所有権の仮登記・仮差押え登記は所有権に関する権利であるため、記載される場所は甲区です。

権利部は、甲区及び乙区に区分し、甲区には所有権に関する登記の登記事項を記録するものとし、乙区には所有権以外の権利に関する登記の登記事項を記録するものとする。