管理業務主任者試験 平成30年試験 問39(改題)

問39

以下の文章は、マンションの管理組合が有する管理費等の債権について判示した最高裁判所の判決の一部に一部に若干の修正をしたものである。その文中の(ア)~(エ)に入るべき語句の組み合わせとして、正しいものは次の1~4のうちどれか。

「管理費等の債権は、・・(略)・・、()の規定に基づいて、区分所有者に対して発生するものであり、その具体的な額は()の決議によって確定し、月ごとに所定の方法で支払われるものである。このような・・(略)・・管理費等の債権は、基本権たる()から派生する()に当たるというべきである。」
  1. (ア) 管理規約 (イ) 理事会 (ウ) 定期給付債権 (エ) 分割債権
  2. (ア) 建物の区分所有等に関する法律 (イ) 理事会 (ウ) 定期給付債権 (エ) 支分権
  3. (ア) 建物の区分所有等に関する法律 (イ) 集会 (ウ) 定期金債権 (エ) 分割債権
  4. (ア) 管理規約 (イ) 総会 (ウ) 定期金債権 (エ) 支分権

正解 4

問題難易度
肢110.4%
肢24.5%
肢320.9%
肢464.2%

解説

本判例は、管理費等の性質についてしたものです。以下、判決文の要旨を記載します。

本件の管理費等の債権は,前記のとおり,「ア:管理規約」の規定に基づいて,区分所有者に対して発生するものであり,その具体的な額は「イ:総会」の決議によって確定し,月ごとに所定の方法で支払われるものである。このような本件の管理費等の債権は,基本権たる「ウ:定期金債権」から派生する「エ:支分権」として,民法169条所定の債権(現在は削除)に当たるものというべきである。
【補足】
民法改正により、短期の短期給付債権を5年と定める条文が削除され、一般債権の消滅時効に服することになったため、現在は判決文とは一部異なる扱いとなります。
したがって正しい組合せは「エ」となります。

定期給付債権は、将来にわたって一定の給付を受ける権利の総体である「基本権」と、そのうち各支払期ごとに具体的に発生する個々の給付請求権である「支分権」からなります。公的年金で考えてみると、裁定請求によって取得する年金受給権が基本権、年金受給権から発生する月々の年金が支分権となります。管理費等もこれと同様の法的性質を有します。

参考URL: 最判平16.4.23
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/360/052360_hanrei.pdf