管理業務主任者試験 平成27年試験 問40(改題)
問40
マンションの分譲業者が買主に対して特約として行うアフターサービスと、売主の契約不適合を担保する責任についての民法及び宅地建物取引業法の規定に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 宅地建物取引業者である売主が、宅地建物取引業者でない買主に新築マンションの住戸を売却する場合において、アフターサービスの期間を引渡しの日から3年間と定めた場合は、売主は契約不適合を担保する責任を負わない旨の特約をすることができる。
- アフターサービスの対象となる部位は、住戸内の内装や各種の設備に限られ、構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分は含まれないことが多い。
- 宅地建物取引業者である売主が、宅地建物取引業者でない買主に新築マンションの住戸を売却する場合において、「売主の契約不適合を担保する責任に関し、種類又は品質に関する不適合を売主に通知すべき期間について、当該住戸を引き渡した日から1年間とする」旨の特約をしても、当該特約は無効である。
- 民法では、売主の契約不適合を担保する責任の内容として、修補が可能な場合には修補、修補ができない場合には当該不適合に対する損害賠償、不適合のために契約目的を達成することができないときには契約の解除が定められている。
正解 3
問題難易度
肢14.5%
肢25.8%
肢364.4%
肢425.3%
肢25.8%
肢364.4%
肢425.3%
分野
科目:5 - 管理実務細目:3 - 不動産契約に係る法令
解説
- 不適切。アフターサービスは、契約に基づいて売主が任意に提供するサービスであり、民法上の契約不適合責任とは別の制度です。そのため、アフターサービスの期間を引渡しから3年間と定めたとしても、それによって契約不適合責任を代替することはできません。宅建業者が売主となる売買契約では、売主の契約不適合責任を免責する特約は無効です(宅40条)。
- 不適切。新築住宅の売主は、住宅品確法に基づき、住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について、引渡しから10年間瑕疵担保責任を負います(品確法95条1項)。これらの部分は法律により瑕疵担保責任を負う関係上、アフターサービスの対象に含まれるのが通常です。
新築住宅の売買契約においては、売主は、買主に引き渡した時(当該新築住宅が住宅新築請負契約に基づき請負人から当該売主に引き渡されたものである場合にあっては、その引渡しの時)から十年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵について、民法第四百十五条、第五百四十一条、第五百四十二条、第五百六十二条及び第五百六十三条に規定する担保の責任を負う。
- [適切]。宅建業者が自ら売主となり、宅建業者ではない買主と宅地建物の売買契約をするときは、引き渡した物件の契約不適合を担保すべき責任に関し、買主がその不適合を売主に通知すべき期間を「引渡しから2年以上」とする場合を除き、民法の規定(知った時から1年以内)よりも買主に不利な特約をすることはできません。これに反する特約は無効となります(宅40条)。本肢の特約は、通知期間を引渡しから1年間としており、2年未満のため無効です。
宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、その目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任に関し、民法(明治二十九年法律第八十九号)第五百六十六条に規定する期間についてその目的物の引渡しの日から二年以上となる特約をする場合を除き、同条に規定するものより買主に不利となる特約をしてはならない。
- 不適切。契約不適合責任に基づく各権利には、追完・代金減額・契約解除・損害賠償の4つがあり、複数の手段から状況に応じて権利を行使できます。代金減額請求に関しては追完請求を行い、催告期間内に追完がない場合に限り行えますが、損賠賠償と契約解除は、追完請求とは別個の権利です。本肢のように権利行使が段階的に限定されるものではありません(民564条・民545条4項)。
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。
解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。